筑波大学附属中学校について、良い点悪い点
附属中を少し前に卒業した者です。
(証拠?写真)
三年間を振り返りつつ、気になった点などを挙げていきます。
受験時の学校選びに参考にしていただければ幸いです。
良い点
ⅰ.生徒の雰囲気
これはその時の学年によって相当左右されますが、雰囲気は国立なだけあって良いです。陰湿ないじめも私が認識する限りではありませんでした。
ⅱ.授業
教員や教科にもよりますが、ただ事実を羅列するような授業はないと思っていいです。
生徒間での議論や考察が重要視されているように感じました。
ⅲ.宿題
宿題はほぼ出ないといっても過言ではありません。その代わり、復習しないと授業の内容中心に組まれる考査問題で散々な目に遭います。
ⅳ.校庭が広い
戦前、陸軍の弾薬庫跡に建てられたということもあって本当に都内ですかというほど広いです。体育の時に外部の体育館を使わなければいけないなんてこともありません。
Ⅴ.共学
男女の仲は良いです。異性との付き合い方や距離の取り方を自然に学べる機会はできます。
ⅵ.資料が豊富
各教科に保存されている資料などは、今ではコンプライアンス的に許されないけれど有用なものが多いです(例・放射線を当てられて死にゆく鳥の映像)。授業でも使われるので感心することが多いです。
悪い点
ⅰ.微妙な校内自治
附属は「自治」をモットーにしています。しかし、現状はそれが実行されているとは言えません。桐陰会(生徒会)の意思決定機関として「附属の国会」と呼ばれる自治委員会は、生徒が質問や意見を自由に出すことができ、その質問・意見はきちんと議論の場で発表されますが、私の記憶が正しければ三年間附属に居た中で議題が否決されたことはありませんでした。反対票か棄権票がチラホラある採決か全会一致での採決が多かったです。
教員も桐陰会一般会員なので普通に議論に参加できてしまうというのも生徒による自治感を失わせている原因かもしれません。実際議論の場における教員の発言の影響力は大きいです。
また、公式には示されませんが教官会議というものもあり、ここの許可を取らないと委員長陣(生徒会長)は何もできないそうです。そのため最近の陣の公約はほぼ達成されていません。
ⅱ.授業の進行は遅い
附属はあくまで筑波大学の教育実験校としての立ち位置なので、指導要領通りに進行していきます。
しかし、周りが皆一年生の時から塾に通っているので、理解が早く、教員も繰り返しやるということはあまりしないので、何もしないと時代に乗り遅れた人のようになってしまいます。
ⅲ.部活動はそんなに盛んではない
私は文化部だったので運動部の詳細はわかりませんが、遅い時期でも17:40には叩きだされるので練習量が少なくなってしまうというといった話なら小耳にはさみます。
ガッツリ部活したい!という人には向いていないかもしれません。
ⅳ.図書館がしょぼい
蔵書数はそこまで少なくないはずなのですが、何せ東京教育大附属の時代の本が出てくるほど中身が古いのでがっかりします。電子化もされておらず、未だに紙で管理するという方法をとるので借りるのがめんどくさいです。
昨年に司書さんがいらっしゃってからは改善されていますが、まだまだです。
Ⅴ.校庭は遊び場ではない
先ほど、校庭が広いと書きましたが、昼休みには使えません。野球部が端っこでキャッチボールをしている程度です。
ⅵ.全体的に古い
トイレ、体育館、プール、桐陰会館以外全部古いです。
一年ほど前に給湯器が老衰で他界しました。
ⅶ.夏休みのレポートが多い
読書感想文、国語選択レポート、数学、理科、+αでレポートが押し寄せます。
夏期講習と娯楽の時間をどう割くか、戦略的立ち回りが要求されます。
ⅷ.記録ノート
教員によりますが、ほとんどの授業で記録ノートなるものが実施されます。
クラスで一人、順番でその日の授業内容を記録するものですが、授業によってはすべての発言の記録を義務付けられており、清書に数時間を要する場合も多いです。
回ってくる回数は少ないですが、相当大きな負担になります。
p.s 個人的には、授業の進行が遅かったことが最大の誤算でした。